契約書次第で住宅ローン控除が不可に!?(1)

不動産売買契約書の隠れた落とし穴



(1)引渡日の秘密に気付いてますか?         

(2)登記簿に隠されたもう一つの鍵           

(3)逆転の切り札は耐震基準適合証明書         


引渡日の秘密に気付いてますか?

不動産の売買契約というのは、ほとんどの人にとって一生に一度あるかどうかの出来事でしょう。目の前にある売買契約書は、生まれて初めて見るもので、どこをどう読んだらいいのか分からないというのが普通の人だろうと思います。

この売買契約書でマイホーム購入のあらゆることが決まってしまいますので、やはり人任せにするわけには行きません。ネットや書籍に書かれている契約書のチェックリストと首っ引きで、何か問題や失敗の原因になるものはないかと目を皿のようにする人、多いですよね。

特に中古マンションや中古一戸建て住宅の場合は、構造や築年数など物件の条件によって注意すべき点が違ってきたりするので大変です。仲介業者さんでも気付かずに見落とすことがあるぐらいです。

この記事では、契約前にトラブルや後悔の防止が出来るように、不動産売買契約書に書かれていることのうちで、パッと読んだだけでは気付けないような隠れたチェック事項をお伝えします。

売買契約書には必ず、所有権移転・引渡し・登記手続きの日が記載されています。この日から土地家屋等の不動産の所有権は買主の方に移ります。通常は同じ日に売買代金の残余金の支払いも行うので、決済日という言い方もしますが、買主の方にとっては待望のマイホームが手に入る日ということで、引渡日という呼び方に人気があります。

この引渡日は、租税特別措置法では原則的に土地や家屋の取得日として扱われます。ここで突然に税金の法律の話が出てきたので戸惑う人もいるかも知れませんが、実はこの取得日すなわち引渡日が住宅ローン控除と大きく関係してきます。

住宅ローン控除というのは、既にご存じの方も多いと思いますが、住宅を取得する時になされる住宅減税のうちで最も効果が大きいもので、住宅ローンを利用して取得した場合、最大で毎年20万円を10年間の合計200万円の税控除が所得税から受けられる制度です。

この住宅ローン減税の適用条件の詳細はここでは省きますが、大きな条件として、新築してから20年(又はマンション等では25年)以内の物件ということ(経過年数基準)があります。そして、その分かれ目が引渡日だということです。逆に言うと、引渡日が新築後20年(又は25年)を超えてしまうと、住宅ローン控除すなわち最大200万円の税控除が受けられないということなのです。

つまり、契約締結の前に売買契約書をチェックするとき、引渡日が新築後20年(又は25年)を超えていないのかどうかもチェックする必要があるという訳です。

よくある間違いは、新築後20年(又は25年)という経過年数基準のことは知っていたが、取得日を契約日だと勘違いしていたというものです。契約日が新築後20年となる日の少し前だったので、住宅ローン控除は大丈夫と安心していたら、確定申告の際に税務署で、引渡日が新築後20年を超えているから住宅ローン控除は適用されないと言われて真っ青になるというものです。こうならないように正しく計算して確認しましょう。

この経過年数基準の期間は、新築日から取得日までです。したがって経過年数基準の算定では、引渡日ともう一つ、新築日も必要になります。この新築日は、登記簿(又は登記事項証明書、以下同じ)に記載された日付です。売買契約書を読む時には、登記簿も照らし合わさなければならないということですね。

なお、引渡日と決済日が違う日になっているなどの場合、どの日が取得日になるのかは税務署の判断になるため、その確認も併せて行う必要があるので注意してください。

さて、契約書に書かれた引渡日ですが、読み解くのにもう一つの鍵が必要です。

(次ページに続く)


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(2)登記簿に隠されたもう一つの鍵           


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