買主にとっても引き渡しは恐怖の締め切り!?(2)

住宅購入の税金対策は時間との闘い



(1)引き渡し前の火災保険に気を取られると税金が…   

(2)住宅ローン控除も引き渡しがタイムリミット     


住宅ローン控除も引き渡しがタイムリミット

住宅を取得した時には様々な税の優遇措置があります。代表的なものは、住宅ローン控除で最大200万円の減税がなされます。しかしこれが適用されるのは原則として、新築後20年以内に取得した場合です(鉄筋コンクリート造のマンションなどは25年以内)。取得の日がこの経過年数を超えてしまう家屋では、耐震基準適合証明書等がなければ住宅減税は受けられなくなってしまいます。

取得の日とは、通常所有権が移転する引き渡しの日となります。しかも、耐震基準適合証明書等はこの取得の日までに用意しなければ、住宅ローン控除等の減税は適用されません。引き渡しの日が恐ろしい締め切りになっているのです。これがよく見過ごされます。

耐震基準適合証明書の場合、建築士が家屋を調査して、耐震基準に適合していることを確認してはじめて証明書が交付されます。引き渡し前に家屋の調査をするためには、売主の方の協力が必要です。しかも制度の特性から耐震基準適合証明書の交付申請も売主の方にしてもらわねばなりません。これを引き渡し前で大忙しの売主の方にやってもらうので時間の調整がなかなか取れません。

特にマンションでは、建物の共用部分の調査も必要となります。調査対象には管理組合が保管している設計図書等も含まれるので、管理人さん等との時間の調整が必要です。またマンションによっては、設計図書等を閲覧するには管理組合理事長さんの承認を待たねばならないこともあり、想像以上に時間がかかることがあります。

耐震基準適合証明書が引き渡しに間に合わなかったら、住宅ローン控除は受けられません。住宅ローンを使わないキャッシュ購入の人にとっても、登記時の登録免許税の減税がなくなってしまいます(物件によっては意外と高額なので司法書士さんに要確認です)。

こんな事態になったときに、じゃあ決済は予定通りに行って引き渡しだけを先に延ばしましょうという提案が必ず出てくるのですが、ほとんどの場合このアイデアはNGです。

減税を受けるためには、取得の日までに耐震基準適合証明書を用意するのが条件なのですが、この取得の日は所有権が移転する日であり、通常は決済を行う日に所有権移転もなされるため、引き渡しだけを先に延ばしても確定申告等で税務署に認めてもらえなくなります。

もちろん決済と同時に登記も行うので、引き渡しだけの延期では、登録免許税の減税が間に合わないのは言うまでもありません。住宅ローンを使わないキャッシュ購入の人にとっても、耐震基準適合証明書の締め切りは他人事ではないのです。

締め切りに間に合わなかったために住宅ローン控除等の減税を受けられないということがないように、耐震基準適合証明書の準備は出来る限り早く取り組むようにしましょう。

(注)ここでは原則的な話をしております。個別事情等により取扱が変わる場合があるので、具体的な減税の可否は管轄税務署等にご確認ください。


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(1)引き渡し前の火災保険に気を取られると税金が…   


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