同じマンションなら当日に取得できる?(3)

同一マンションの別住戸での耐震基準適合証明



(1)同じマンションの過去の結果はあくまでも参考    

(2)家屋調査日欄の記入というハードル         

(3)申請者欄の記入というハードル           


申請者欄の記入というハードル

耐震基準適合証明書の書式には、家屋調査日と家屋番号のほかに、申請者を記入する欄があります。フラット35適合証明書には申請者欄はありません。またフラット35では誰でも申請できるのに対して、耐震基準適合証明書ではその時の所有者が申請者となります。これは住宅減税を受ける要件と強く関係します。

住宅ローン控除や登録免許税減税は、住宅の取得に着目した減税です。築20年(又は25年)超の住宅の場合、耐震基準に適合した住宅を取得することが減税の要件とされていますが、これにはさらに具体的な条件が加わっています。

具体的な条件は、減税について定めた法令である租税特別措置法施行規則第18条の21第2項に書かれています。そこには対象となる住宅について「定める書類により証明がされたもの」との文言があります。すなわち耐震基準適合証明書により証明がされた家屋であることが減税の要件になるということです。

つまり、「耐震基準に適合していること」が要件なのではなく、「耐震基準適合証明書で証明されたこと」が要件ということです。一見同じように思えますが、引き渡し時点での証明書の存在を必要とするかどうかという点で大きく違っています。

この条文から耐震基準適合証明書と家屋とが一体になって買主の方に引き渡されるものであることが分かりますから、耐震基準適合証明書と家屋の所有者が同一、つまり売主の方ということになります。そして適合証明書は申請者に対して交付されるものですから、売主の方が申請者でなければなりません。

前ページの例を使うと、101号と202号で所有者が異なれば、当然に申請者は異なります。仮に所有者が同一人物であったとしても、101号の証明申請と202号の証明申請は別物なので、202号の申請を行ってもらわねばなりません。

順番を整理しますと、202号の所有者すなわち売主の方に耐震基準適合証明の申請を行ってもらって、202号の専有部分の調査を行い、そして共用部分は101号の適合証明での調査結果を用いて、最終的に202号の適合証明書を作成することになります。

順調にいけば依頼された当日に証明書を交付することが出来るかも知れませんが、かなり条件に恵まれないと難しいです。また調査報告書(証明理由書)の作成までは到底手が回りそうにはないですね。最短日数での発行にはなりそうですが…。

同じマンションの別住戸でのフラット35ならば適合証明書の即日発行は難しくないのですが、これは住宅購入についての融資業務の実態に合わせて住宅金融支援機構が柔軟に制度を定めているからです。このため耐震診断も行う必要がないように別の手法を準備しています。

一方の耐震基準適合証明書は、税に関することなので法令の制約が大きいですし、制度の中に耐震診断が組み込まれていることも大きな制約です。同じ適合証明書という名であっても、フラット35とは違いがあるのは当然と言えます。

(注)ここでは原則的な話をしております。個別事情等により取扱が変わる場合があるので、具体的な減税の可否は管轄税務署等にご確認ください。


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(2)家屋調査日欄の記入というハードル         


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